かぶった −1−

かぶった。株太。切株、木の根のこと。方言?
樹木はご存知の通り、人より長生きする種類が多い。
何百年何千年って生きるのもいる。
木は、いろんなものを与えてくれる。
ある時はこの仕事でも関わりのある建物。
ある時は身近な家具や小物。
ある時はその存在に癒しを感じる。

環境問題を問われる時、彼らは云うまでものなく
大切な存在だ。
そんな彼ら愛しい生き物が生きたあかしを
“かぶった”と言う。
その生涯を終えた理由は様々であろうが、
人間が切倒したそれらも少なくはないだろうし、
それぞれのその時が来て朽ちたものもいるだろう。
20050504-kabu-1.jpg
親父はなぜかこの“かぶった”を集めて、
次の関わり方を考える。
そのものの造形美に惹かれるのか、確かに地上にある部分
とは違った魅力を感じる。
これに関し多くを語りたくはないが、自分より歴史を
持つものへの敬意と自然への感謝。
またそれら造形美から新たな発見、発想、想像力を
導く為の素材なのかもしれない。
現在50個以上のコレクションを所有し、日々増やしている
状況であるが、これがどこに向うのかは未知であり、
あるものは花台、花器となり、あるものはそのもの自身が
オブジェとなる現状である。
親父曰く、目指すところはアートだと言う。

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